Last updated: February 5, 2024
本ガイドライン(以下「ガイドライン」という)は、以下の第1項に記載されているTikTok法人のいずれか (総称して「TikTok」という)のTikTokプラットフォーム (以下「プラットフォーム」という)のユーザーデータを求める法執行官の参照となるものです。詳しくは、 法執行機関に関するよくある質問(Law Enforcement FAQS)を参照してください。
弊社の人権宣言 に則り、TikTokはユーザーの個人情報、表現の自由、その他の権利を尊重すると同時に、法執行機関への協力に取り組んでいます。
これを達成するため、TikTokでは、本ガイドラインに加え、法執行機関からの要請へのTikTokの対処方法、および対処方法を規定する社内の方針と手順を設けています。こうした手順は法的権利基準および人権基準による情報に通じており、かつ人権への悪影響を抑える形で作成され、同時にTikTokがユーザーデータの開示を求める合法的で有効な法的執行機関からの要請に応じることを可能にしています。
弊社は、弊社の方針および手順に反する要請は拒否します。
第1項 基本要件
第一に、要請は適切なTikTok事業体宛てに行う必要があります。これは、下表のとおり、該当するユーザーの所在地により異なります。
TikTok Pte. Limited One Raffles Quay, #26-10, South Tower, SINGAPORE 048583 | 日本に所在するユーザー、又は米国、英国、EEAもしくはスイス以外の地域に所在するユーザーのデータ要請 |
TikTok Inc. 5800 Bristol Parkway, Suite 100 Culver CIty, CA 90230 UNITED STATES | 米国に所在するユーザーのデータ要請 |
TikTok Information Technologies UK Limited 4 Lindsey Street Barbican London, EC1A 9HP UNITED KINGDOM | 英国に所在するユーザーのデータ要請 |
TikTok Technology Limited 10 Earlsfort Terrace Dublin, D02 T380 IRELAND | 欧州経済領域(EU加盟国、ならびにアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー)およびスイスに所在するユーザーのデータ要請 |
要請が不適切なTikTok法人に宛てられた場合は、この誤りが訂正されるまで処理できず、不必要な遅延が生じることがあることにご留意ください。
第2に、要請は弊社のウェブフォーム:www.tiktok.com/legal/report/lawenforcementrequestにPDF形式の書類(例:正式な令状、裁判所命令書、その他の要請を裏付ける文書)を添付して送信してください。
通信の受信確認書は便宜上のものにすぎず、受信を確認することで、TikTokが異議を唱える(例:管轄権の欠如、無効な法的手続き、または適正なサービスの欠如)権利を放棄することにはなりません。TikTokに対するあらゆる要請、およびいかなる裏付け文書(命令書、令状、または召喚状やこれと同等のものを含む)も、英語にて提供するか、または翻訳を添えて提供する必要があります。TikTokは法的執行官以外の者による要請、または非公式な経路で送られたユーザーデータの要請にはお応えしません。
第2項 ユーザーデータの種類
TikTokは、有効な法的執行機関の要請の対象となり得る、以下のユーザーデータを保持することがあります。
データの種類 | 例(例示列挙) |
---|---|
サブスクライバー情報 | TikTokユーザー名 メールアドレス(ユーザーの登録方法による) 電話番号(ユーザーの登録方法による) アカウント作成日 アカウント作成時のIPアドレス デバイス情報 |
ログイン/ログアウトデータ | アカウントログイン/ログアウトのIPアドレス |
インタラクションデータ(コンテンツ以外) | インタラクションのIPアドレスログ(特定の期間のみ) 動画作成日時 |
コンテンツデータ | 動画コンテンツ コメント ダイレクトメッセージコンテンツ |
各要請では、要請するデータの種類、および要請の法的根拠を明確に特定する必要があります。要請するデータに適用される法的要件(以下の第3項に記載)を満たさない場合、データは開示されません。コンテンツデータに関する要請の場合は特に(通常、国内裁判所/司法命令、令状または同等のものを必要とする)これに該当します。
第3項 要請を行う際の要件
各要請は、法的執行機関のレターヘッドが記載された書類を使い、署名し、日付を付し、送信される必要があり、かつ以下の情報を含まなければなりません。
- 要請側の法執行機関(または裁判所)の詳細:
- 要請側の当局(または裁判所):法的執行当局の名称および所在地。裁判所命令の場合、要請には関連する裁判所および裁判官/判事の所在地および氏名が記載されている必要があります。
- 要請側の法執行官:要請側の法執行官の氏名、バッジ/識別番号、メールアドレス(公式なメールドメインからのもの)および電話番号(直通の内線番号を含む)。
- 関連するユーザーアカウントの詳細:
- TikTokのユーザー名:プラットフォームの特定ユーザーに関するデータを要請する際は、具体的なTikTokのユーザー名、または該当するアカウントと関連付けられた承認済みのアカウント識別子を提供する必要があります。弊社ではまた、関連するアカウントのスクリーンショットの提供を要求し(弊社が正しいアカウントをより迅速に特定するため)、以下はTikTokが承認した識別子です。
- TikTokユーザーID
- TikTokユーザー名(アカウントURLまたはスクリーンショットが認められる)
- 電話番号
- メールアドレス
- 動画ID(動画URLまたはスクリーンショットが認められる)
- 要請するデータ:要請するデータ範囲を明確に特定します。過度に広範囲に及ぶ要請は拒否されます。
- 日付範囲:要請に関連する日付(可能な場合は時間も)または日付範囲(過去のデータのみの場合)を特定する必要があります。
- 要請の法的根拠:
- 関連する法的手続き:要請では、法的手続き(例:法律/制定法/条例の関連する条または項の引用)を明確に記載します。これにより、法的執行機関は刑事犯罪の防止、検知、捜査目的のために情報を要請および収集することが認可されます。
- 捜査下の背景と犯罪:要請では、捜査対象となる犯罪の種類(例:関連する法律/制定法/条例の引用)、犯罪の状況、およびその犯罪とプラットフォームとの関係をそれぞれ明確に示します。
- ユーザーへの通知:ユーザーへの通知が許可されるかを明確に示してください(以下の第4項を参照)。
第4項 ユーザーへの通知
弊社の方針では、TikTokユーザーのデータを法執行機関に開示する前に、かかるユーザーに通知します。ただし、かかる通知の提供が以下に該当する場合を除外します。(a) 適用法下で禁じられている (b) 捜査を危険にさらす、あるいは (c) 個人を危害にさらすリスクがある。法執行機関が要請する際は、これら条件のいずれかを満たしているかを明確に示す責任があります。TikTokは、要請を裏付ける適切な情報が提供されている場合(例:要請において適用法に基づく秘密保持義務が言及されているなど)、かかる要請を受け入れます。
第5項 保管要請
TikTokは、ユーザーデータを90日間保管するという正式な要請を受け入れます。すべての保管要請は、弊社の次のウェブフォームにPDF形式の保管要請を添付して送信してください。(www.tiktok.com/legal/report/lawenforcementrequest)
保管要請をする際は、法執行機関のレターヘッドが記載された書類を使い、署名付きで送信し、保管する必要のあるユーザーデータを明確に特定してください(上記の第3項のユーザー名、データの種類とデータ範囲を参照する)。TikTokは正式な要請を受け取った時点からさらに90日間情報を保管し、保管期間を延長します。追加の90日の期間を超えた、複数回の延長要請は受け入れることはできません。保管期間の終了前に、保管した情報についての正式な法的手続きをTikTokが受け取らない場合、保管情報は、保管期間の期限が切れた際に削除される場合があります。
過度に広範囲にわたる保管要請、または特定されない保管要請には対応しません。保管データ開示の要請には、本ガイドラインの第1項および第3項に定められている要件が適用されます。
第6項 緊急要請
TikTokには、緊急要請に対処するプロセスが設けられており、かかる要請は個別のケースに応じて評価されます。緊急要請の一環として、ある人物に差し迫った危害が及ぶ、または死亡のリスクがある、あるいは深刻な身体傷害を起こすといった、緊急事態であると評価するのに十分な情報を弊社が受け取った場合、そうした危害の防止に必要なユーザーデータを法律によって許される最大の限度で提供します。
このデータを要請するには、緊急開示要請フォーム(Emergency Disclosure Request Form)使って要請書を送信してください。
すべての緊急要請は、宣誓法執行官により行われ、正式な法執行機関のメールドメインから送信されなければなりません(Eメールにで送信される場合)。緊急事態を知るところとなった法執行機関以外の人物は、地元の法執行官に直ちに、直接連絡を取ってください。
第7項 その他
TikTokは、法執行機関に対し、刑事共助条約(「以下MLAT」という)のもとに指定の政府当局に法的援助要請または嘱託書の要請を提出するよう要請する場合があります。これは要請側の法執行機関と、要請するデータに関連するユーザーにサービスを提供するTikTok法人が異なる国に所在しているといった状況において発生することがあります(上記第1項を参照)。MLATに関する詳細情報は<法執行機関向けFAQ>をご覧ください。
要請を提出するにあたり、法執行機関の当局者は、提供する情報が、自らが知る限りまたその誠実な信念に基づき完全かつ正確であり、要請する開示(又は他の措置)が犯罪の防止、検知若しくは捜査上又は緊急事態を阻止するために必要かつ相応であるようにする必要があります。法執行機関はデータを受け取った後、当該データを適用法(関連するデータ保護法を含みます。)に従って取り扱わなければなりません。
TikTokは、法執行機関の要請に関連する費用の払戻しを要求する権利を留保します。
TikTokは、単独の裁量で、いかなる者にも通知を要さず、随時本ガイドラインを更新又は置換することができます。
TikTok法執行機関向けよくある質問(以下「FAQ」といいます。)
これらのFAQは、TikTokの法執行機関に関するガイドライン(Law Enforcement Guidelines)と併読する必要があります。
Q:法執行当局からのデータ要請に対して、TikTokはどのように対応しますか?
TikTokは法執行機関に協力すると同時に、弊社ユーザーのプライバシーの保護、表現の自由、その他の権利も尊重します。これを達成するため、TikTokでは本ガイドラインに加え、法執行機関からの要請に対するTikTokの取り扱い方法および対応方法を規定する社内方針を設けています。こうした手順は法的権利基準および人権基準による情報に通じており、かつ人権への悪影響を抑える形で作成され、同時にTikTokがユーザーデータの開示を求める合法的で有効な法的執行機関からの要請に応じることを可能にしています。
受け取ったすべての要請は、ユーザーデータを開示する前にTikTokの法執行機関対応専属チームによって個別のケースごとに評価されます。当チームは法執行当局からの要請を評価する教育を受けており、法執行当局へのユーザーデータ開示に関するTikTokの要件について、頻繁にコミュニケーションを取っています。
Q:法執行当局からのユーザーデータ開示に対するTikTokの要件とはどのようなものですか?
法執行当局へのユーザーデータ開示に対するTikTokの要件は、法執行機関に関するガイドライン(Law Enforcement Guidelines)(特に第1項および第3項を参照)に明確に規定されています。これらの要件は、法執行当局からの要請取り扱いに関する社内方針と手順を反映しており、また適用される法的要件および国際人権章典などの国際的な人権へのコミットメントに基づいています。適用法は国ごとに異なるため、法的にデータを開示できる時期に関する規則もある程度異なり、弊社の社内方針と手順はこれを反映すると同時に、表現の自由と個人情報保護に対する弊社のグローバルなコミットメントも反映しています。
Q:TikTokのユーザー名はどこに記載されていますか?
Q:TikTokは、これまでに法執行当局からのデータ要請を拒否したことがありますか?
はい、TikTokは法執行当局からのデータ要請が弊社の 法執行機関に関するガイドライン(Law Enforcement Guidelines)に明確に規定されている要件を満たさない場合には要請を拒否します。最も一般的な例は以下の通りです。
- 適切なTikTok法人宛てになっていない
- 法執行機関が情報の要請および収集を許可する法的手続きを明記していない場合
- 捜査下における犯罪の種類、犯罪の状況、およびそれ/それらとTikTokの関連を示していない場合
- 「すべてのユーザーデータ」の要請が過度に広範であったり、またはデータ範囲が示されていない場合
Q: TikTok は法執行当局からの要請の有効性をその他どのように確認しますか?
関連する法的手続きや要件に従わない法執行当局からの要請の拒否とは別に、TikTokは適用法に従い以下を行います。
- 要請されたデータの量、関連するユーザー数、または関連期間に関するデータ要請の範囲を狭めるよう努力する
- 要請をサポートするさらなる情報を求める(特に、関連する法的手続きまたは捜査中の犯罪の種類の詳細など)。
- 要請されたデータの開示に刑事共助条約(「MLAT」)プロセスからの要請が必要であるかについて、要請側の法執行当局とコミュニケーションを図る
Q:TikTokは正式な法的要請外でユーザーデータを開示することがありますか?
TikTokは正式な法的要請がない場合でも(有効な法的手続きに基づく)、以下の場合にユーザーデータを開示することがあります。
- 緊急事態:法執行機関に関するガイドライン(Law Enforcement Guidelines)の第5項に説明されているように、ある人物に対する差し迫った危害や死亡リスク、または深刻な身体傷害を起こす緊急事態が認められる場合は、そうした危害を防止するために、適用法により認められる範囲でユーザーデータの提供を行う場合があります。
- 報告義務:一定の状況下において、TikTokは一部のユーザーデータを法執行当局または全米行方不明/被搾取児童センター (「NCMEC」)などの指定団体に報告する法的義務を負っています。
Q: どのような場合に緊急事態と認められますか?
すべての緊急事態開示要請は個別のケースごとに評価され、各要請はその状況に基づいて弊社の法執行対応チームが評価します。しかし以下の場合は、緊急事態と認められます。
- 児童の安全および搾取に関わるケース
- 行方不明者
- 自殺または自傷の可能性
- 差し迫った暴力の脅威
- 自然または人工の災害(火事、洪水、地震など)
Q: TikTokはすべての国の法執行当局からのデータ要請を受け入れますか?
あらゆる国の法執行当局がTikTokに要請を提出することができる一方、データ開示要件はユーザーの居住地、要請する法執行当局の所在地、および一部のケースでは要請されるデータの種類により異なります。特定の状況においてTikTokは、要請されたデータの開示の取得に刑事共助条約(「MLAT」)プロセスからの要請が必要であるかについて法執行当局とコミュニケーションを図ります。TikTokは各国から受け取った要請件数に関する情報を記載した透明性レポート(Transparency Reports)を発行します。
Q: 刑事共助条約(「MLAT」)とは?
MLATは2カ国以上の間で交わされる協定であり、刑事捜査などの法的事柄において各国がどのような支援ができるかを定義しています。ある国の政府は、MLATを通じて、他の国に所在する会社の情報を取得するためにその国の政府の支援を求めることができます。
Q: どのような状況において、法執行当局はMLATプロセスに依存する必要がありますか?
要請側の法執行当局が、関連するユーザーにサービスを提供するTikTok法人とは異なる国に所在している場合に必要になることがあります法執行機関に関するガイドライン(Law Enforcement Guidelines)の第1項を参照)。法執行機関がMLATに依存すべきかが不明である場合、TikTokにお問い合わせください。そのような要請を受けた場合、TikTokは、MLATへの依存が適切であるかについて法執行当局とコミュニケーションを図り、MLATの関与が必要な場合は適切な国にある指定の「中央当局」について法執行当局に情報を提供します。
例として挙げると、米国、英国、欧州経済領域、スイス外に居住するユーザーの場合、TikTokのサービスはTikTokのシンガポール法人が提供しています。このような場合、弊社は要請する法執行当局(シンガポール外に所在している場合)と連絡を取り、法執行当局がTikTokシンガポール法人によるユーザーデータの開示を希望する場合には、MLATにおいてシンガポールの「中央当局」に要請を提出する必要があることを伝えます。
Q:法執行機関に関連しない要請はどこに送りますか?
法執行機関に関連しない要請は以下に直接お送りください。
- レポートコンテンツ:TikTokのコミュニティガイドラインに違反する可能性のある各種類のコンテンツの報告方法の詳細は、こちらでご覧いただけます。
- IP侵害のレポート:著作権または商標の侵害の疑いに関する報告は、TikTokの知的財産に関する方針(Intellectual Property Policy)に従って作成し、著作権侵害レポート(Copyright Infringement Report)または商標侵害レポート(Trademark Infringement Report)として提出することができます。
Q: TikTokはどの程度迅速に要請に対応しますか?
TikTokの法執行機関対応の専属チームは、すべての要請に適時に対応するよう尽力しますが、所与の時期におけるケース量および要請の複雑さによっても異なります。要請に時間的制限がある場合、弊社は要請側の法執行官にその旨を要請書に記述する(理由を説明する)よう依頼します。要請が弊社の法執行機関に関するガイドライン(Law Enforcement Guidelines)、および法執行機関に関するよくある質問(Law Enforcement FAQS)に定められている要件を満たしていない場合、 対応にはさらに時間がかかることが予想されます。
Q: TikTokによりNCMEC宛てに作成されたCybertipレポートを受け取った場合、どうすればよいですか?
法執行機関がTikTokからNCMEC宛てのCybertipレポートを受け取り、捜査に関連するユーザーデータをさらに要請する場合、要請は弊社の法執行機関に関するガイドライン(Law Enforcement Guidelines)、および法執行機関に関するよくある質問(Law Enforcement FAQS)に定められている要件を満たす必要があります。弊社がより効率的に要請を処理するために、NCMECがCybertipレポートに割り当てたレポート番号を要請時に明記してください。